コール市場

コール市場:金融機関が短期資金を融通し合う場

コール市場とは、金融機関同士が短期の資金を融通し合う市場で、インターバンク市場を構成する市場のひとつです。コールという呼称は「呼べば応える」という意味で、金融機関にとって短期の資金の貸し借りの場となります。

コール市場の機能

一般的に銀行は、預金など短期の資金を受け入れ、企業や個人に長期で貸し出しています。

長期の貸し出しが多くなると、預金の払い戻しなどの短期の資金が足りなくなることがあり、資金が手元で余っている他の金融機関から借りることになります。このような状況で、金融機関が短期の資金を融通し合うのがコール市場です。

無担保コール翌日物と金利

コール市場において最も代表的な取引が「無担保コール翌日物」で、これは無担保で資金を借りて翌日に返済する取引です。

この取引に適用される金利が「無担保コール翌日物金利(オーバーナイト・レート)」と呼ばれます。この金利は現在の日本銀行の政策金利としても機能しています。

コール市場の役割と影響

コール市場は、金融機関が短期資金を効率的に調達・貸し出しすることができる場を提供し、資金の流動性を高める役割を果たしています。

また、コール市場の金利は、日本銀行の金融政策の対象となるため、金利水準に影響を与えることがあります。このため、コール市場の動向は、金融機関や投資家にとって重要な情報源となっています。