ショートポジション

ショートポジションとは、株式や商品などの価格が下落することを見込んで、売り注文を出してその価格差で利益を得る取引方法のことです。つまり、保有していない資産を売却することで、価格下落によって差額を利益として得ることができる方法です。

ショートポジションをとる際には、売り注文を出して売却するだけでなく、その後の買い戻しを行わなければならず、その買い戻し時の価格が売却時よりも高くなってしまうと損失が生じることになります。また、ショートポジションをとること自体が株価の下落を促すため、投資家や企業などから批判を浴びることもあります。

有名な話ですと ジョージ・ソロス は、ショートポジションを利用して多額の利益を上げたことで知られています。

例えば、1992年には英国のポンドに対してショートポジションをとり、その後のポンド下落によって10億ドル以上の利益を上げました。この取引は「ブラック・ウェンズデー」として知られるポンド危機を引き起こしたとも言われています。また、アジア通貨危機でもショートポジションをとって利益を上げたとされています。

ただし、ショートポジションにはリスクも伴います。価格の上昇によって損失が生じる可能性があるため、投資家は慎重な判断が必要です。