板寄せ

板寄せ(いたよせ)」とは、株式市場において、市場参加者が出した株価の注文を集約して、買い注文と売り注文を照合し、株価を決定する手法のことです。

板寄せは、主に東京証券取引所などの日本の取引所で行われます。この手法は、市場参加者が取引を行う際に、自らの意思とは無関係に他の市場参加者の注文によって価格が変動する場合を防ぐことができます。

板寄せの手順は以下の通りです。

  1. 指定された時間に、株価の決定を行うための注文を出す。
  2. この注文を元に、買い注文と売り注文を板の上に掲示する。
  3. 買い注文と売り注文を照合し、価格を決定する。

例えば、ある銘柄に対して、買い注文が1,000株、2,000株、3,000株、売り注文が500株、1,500株、2,000株という状況であった場合、板寄せの結果は買い注文が最も高い価格を提示した3,000株、売り注文が最も低い価格を提示した500株で、この価格での取引が成立します。

板寄せは、市場参加者が自由に株価を設定するオークション形式の「オーダーブック」に対して、集約された注文を元に、一定のルールに従って株価を決定する形式です。このため、市場の需要と供給のバランスを考慮した、より公正な株価を決定することができるとされています。