現物決済

現物決済(Physical settlement)」とは、金融商品の取引において、実際に商品を引き渡して決済する方法のことを指します。現物決済は、商品先物取引や株式オプション取引など、多くの金融商品取引において利用されます。

現物決済は、買い手が契約で定められた約定日に実際の商品を受け取ることで行われます。例えば、商品先物取引においては、契約で定められた商品を実際に引き渡し、現金で代金を支払うことで決済が行われます。また、株式オプション取引においては、買い手が権利行使を行う場合に、実際に株式を購入することで決済が行われます。

一方、現金決済(Cash settlement)は、商品の引き渡しを行わず、代金を支払うことで決済を行う方法です。商品先物取引においては、現金決済が一般的で、実際に商品を引き渡さずに、決済金額の差額を支払うことで決済が行われます。

現物決済は、商品の品質や数量などを直接確認することができるため、取引の信頼性が高いとされています。また、投資家にとって、商品価格の変動リスクを抑えることができるため、リスク管理にも有効です。

ただし、現物決済は商品の品質や数量の確認など、物理的な手続きが必要となるため、手数料が高くなることがあります。また、商品先物取引においては、現物決済に伴う物流コストなどが発生するため、商品の取引によっては現金決済が選択されることがあります。