移動平均線

移動平均線(いどうへいきんせん)とは、株価などの値動きを平滑化し、傾向を把握しやすくするために用いられるテクニカル分析の指標の一つです。過去の一定期間の平均値を計算し、それをグラフ化することで、値動きのトレンドやレンジを確認することができます。

例えば、25日移動平均線を求める場合は、最新の25日間の終値の平均値を求めます。そして、この平均値をチャートにプロットすることで、株価のトレンドやレンジを確認することができます。

移動平均線には、短期の移動平均線と長期の移動平均線があります。短期の移動平均線は、株価の短期的な変動を反映するため、5日移動平均線や10日移動平均線などが用いられます。一方、長期の移動平均線は、株価の長期的な傾向を反映するため、25日移動平均線や50日移動平均線、200日移動平均線などが用いられます。

移動平均線は、トレンドの転換点やサポートライン、レジスタンスラインなどを把握するためにも利用されます。短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けた場合は、上昇トレンドに転換する可能性が高くなります。一方、長期の移動平均線が短期の移動平均線を下抜けた場合は、下降トレンドに転換する可能性が高くなります。

ただし、移動平均線は過去のデータを元に算出されるため、過去の値動きに過剰に反応してしまうことがあります。そのため、移動平均線を単独で判断するのではなく、他のテクニカル分析の指標やファンダメンタル分析などと組み合わせて利用することが重要です。