自社株買い

自社株買い(じしゃかぶがい、share buyback)とは、企業が自社の発行済み株式を市場から買い戻すことを指します。自社株買いは、企業が保有する自己資本を活用して株主価値の向上を図ることができるため、近年では積極的に行われるようになっています。

 

自社株買いのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  1. 株主価値の向上 自社株買いによって、発行済み株式数が減少するため、1株あたりの利益や配当が増加することがあります。そのため、株主にとっては株価の上昇や増配の期待が高まり、株主価値の向上につながります。
  2. 時価総額の向上 自社株買いによって、発行済み株式数が減少するため、時価総額が向上することがあります。そのため、市場からの企業評価が高まり、企業価値の向上につながります。
  3. 株式の買い支え効果 自社株買いを行うことにより、株価が下落する場合には、企業自身が買い支えをすることができます。そのため、株価の下落を防ぎ、投資家の信頼を得ることができます。

ただし、自社株買いには以下のようなリスクがあります。

  1. 財務面への影響 自社株買いによって、企業の自己資本が減少するため、財務面への影響が生じることがあります。特に、企業が財務状態が悪い場合には、自社株買いによって企業価値が低下する可能性があります。
  2. 投資機会の損失 自社株買いによって、企業が保有する資金を自己株式の買い戻しに使ってしまうため、新規事業や投資機会を逃すことがあります。そのため、自社株買いが投資家にとってメリットがない場合もあります。

自社株買いは、企業が保有する自己資本を活用して株主価値の向上を図ることができるため、株価にはプラスに働くことが多いです。