買い残（かいざん）とは、信用取引において買い方の未決済残高（返済されていない買い付け株数）のことを指します。
信用取引は、証券会社から資金や株式を借りて行う取引で、買い方の取引（信用買い）を行った投資家は、所定の期限内に反対売買によって買い付けた株式を返済しなければならないことになります。このまだ返済されていない買い付け株数の量のことを買い残と呼びます。
買い残は、市場における将来の株式の売り需要の積み上がりと言われています。買い残が大幅に増加すると、将来の売り圧力が強まる可能性があり、株価にとってマイナス要因となることがあります。しかし、買い残が増加する初期段階では、株式の人気のバロメーターとして評価されることもあります。これは、投資家がその銘柄に対して期待を持ち、積極的に買い付けを行っていると解釈されるためです。
逆に、売り残 とは信用取引における売り方の未決済残高（返済されていない売付株数）のことで、売り残が増加すると、株価にとってプラス要因となることがあります。これは、売り残が増えることで将来の買い圧力が強まる可能性があるためです。
売り残と買い残は、投資家の市場に対するセンチメントや株価の方向性を把握するために利用されます。これらの指標を分析することで、投資家は市場のトレンドや将来の需給バランスを予測し、投資判断に役立てることができます。
