IV

IV(Implied Volatility)とは、オプションの市場価格から、そのオプションのボラティリティを逆算して求めたものです。つまり、市場が現在のオプションのボラティリティをどの程度予想しているかを示す指標です。

オプション価格は、オプションの権利行使価格、現在の市場価格、オプションの残存期間、金利などの要素に基づいて決定されます。IVは、このオプション価格から、オプションのボラティリティを計算することで求められます。

ボラティリティは、株価の変動率を示す指標で、株価の上下動が大きい場合に高く、小さい場合に低くなります。IVが高い場合、市場はオプションの価値が大きく変動することを予想しているため、リスクが高いとされます。逆に、IVが低い場合、市場はオプションの価値が変動しにくいことを予想しているため、リスクが低いとされます。

IVは、オプションのプレミアムを決定する要素の一つであり、投資家にとっては重要な指標です。高いIVを持つオプションは、価格変動に敏感であるため、ハイリスク・ハイリターンの投資となります。一方、低いIVを持つオプションは、価格変動に対して鈍感であるため、ローリスク・ローリターンの投資となります。

IVは、市場の情報や投資家の予想などによって影響を受けます。株価の変動が大きくなるほど、IVは高くなる傾向があります。また、決算発表や重要な経済指標の発表などのイベントによっても、IVは変化することがあります。