ディスカウント債について
定義と概要
・ディスカウント債とは、額面金額よりも低い価格で発行される債券のことです。満期時には額面金額が支払われるため、購入価格と額面金額の差額が投資家の利益となります。
・通常、利息が支払われないゼロクーポン債として発行されることが多いです。
特徴
・利息なし:ディスカウント債は利息が支払われないため、利息収入を期待する投資家には適していません。
・価格変動:市場金利の変動により、ディスカウント債の価格も変動します。金利が上昇すると価格が下落し、金利が下落すると価格が上昇します。
・税務上の扱い:ディスカウント債の利得は、税務上は利息収入として扱われることがあります。国や地域によって異なるため、税務上の取り扱いには注意が必要です。
メリット
・確実な収益:満期まで保有すれば、額面金額が確実に受け取れるため、収益が確定しています。
・利回りの確定:購入時に利回りが確定しているため、投資計画を立てやすいです。
デメリット
・流動性リスク:市場での取引量が少ない場合、売却が難しくなる可能性があります。
・金利リスク:市場金利の変動により、債券価格が変動するため、売却時に損失が発生する可能性があります。
具体的な例
・米国財務省のゼロクーポン債:米国財務省が発行するゼロクーポン債は、ディスカウント債の代表例です。額面金額よりも低い価格で購入し、満期時に額面金額を受け取ります。
・企業のディスカウント債:企業が資金調達のために発行するディスカウント債もあります。これらは信用リスクが高いため、利回りが高く設定されることが多いです。
投資戦略
・長期保有:満期まで保有することで、確実に額面金額を受け取ることができます。
・金利予測:市場金利の動向を予測し、金利が下がると予想される場合に購入することで、価格上昇によるキャピタルゲインを狙います。
・分散投資:ディスカウント債をポートフォリオに組み入れることで、全体のリスクを分散させることができます。