yuki
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BLSシステムでペアを開くと、サヤチャートとは別に適正乖離率チャートが表示されます。初見では0%のラインや上下の数値をどう見ればよいのか分かりにくいかもしれません。
カオチャイ
カオチャイ
適正乖離率は、現在の2銘柄の価格関係が、BLSの基準からどれくらい離れているかを見る指標です。この記事では、適正乖離率チャートが何を表示しているのか、画面上でどこを確認すればよいのかを解説します。

適正乖離率チャートは、2銘柄の過去データをBLS独自の方法で処理し、現在の価格関係が基準値からどれくらい離れているかを表示するチャートです。

※0%はBLS上の計算基準であり、将来必ず戻る価格や企業の理論株価を示すものではありません。

適正乖離率チャートとは

BLSシステムの適正乖離率チャート画面

適正乖離率チャートは、BLSが2銘柄の価格データから独自に算出した基準値と、現在の価格関係との差を割合で表示します。

画面中央にある0%ラインが計算上の基準です。

現在値が0%から離れるほど、BLSの基準と現在の価格関係(サヤ)に差が生じていることを表します。

適正乖離率はBLS独自の指標

適正乖離率は、一般的な移動平均乖離率や、2銘柄の株価を単純に割った比率とは異なります。

BLSでは、2銘柄の過去の価格関係を独自の方法で処理し、ペアごとの基準値と現在の離れ具合を算出しています。

適正乖離率の計算式と内部ロジックは、BLS独自の技術情報に当たるため公開していません。

本記事では計算式そのものではなく、BLSの画面に表示された数値の見方と、取引前に確認したい注意点を解説します。

計算式を公開していなくても、画面上では次の内容を確認できます。

0%ライン

BLSが設定した計算上の基準点です。

現在の乖離率

現在の2銘柄の価格関係が、基準値からどれくらい離れているかを示します。

過去の上限と下限

設定した計算期間の中で、過去にどの程度まで乖離したかを確認できます。

乖離の推移

急に広がったのか、時間をかけて徐々に広がったのかを確認できます。

適正乖離率は、現在位置を過去と比較するための指標です。

計算式を知らなくても、現在値、過去の範囲、乖離の広がり方を画面上で比較できます。

0%ラインは企業価値の適正価格ではない

注意点として、適正乖離率の0%ラインは、BLSが設定期間のデータから求めた計算上の基準点です。

企業の利益、資産、将来性を分析して求めた理論株価ではありません。そのため、0%を次のように扱う場合は注意が必要です。

0%まで必ず戻る利益確定地点。

割安と割高が完全に解消される地点。

到達が保証された将来の目標値。

過去に0%付近を行き来していたペアでも、個別材料によって片側へ偏った状態が続く場合があります。

適正乖離率チャートの確認手順

適正乖離率は、数値が大きいか小さいかだけを見る指標ではありません。

私はBLSで候補を開いたら、次の順番で確認しています。

1.現在の乖離率を確認する

0%からどれくらい離れているかを見ます。

2.過去の範囲と比べる

設定した計算期間の中で、現在値がどの位置にあるかを確認します。

3.乖離の広がり方を見る

1日で急に広がったのか、時間をかけて徐々に広がったのかを見ます。

4.個別材料を確認する

片方だけに決算や増資などの材料が出ていないかを調べます。

同じ30%という表示でも、その意味はペアによって異なります。

普段10%前後で動くペアにとっての30%と、過去に50%以上まで動いているペアにとっての30%では、現在位置の見え方が違うためです。

すべてのペアに共通する「何%ならエントリー」という固定値はありません。

過去の上限・下限は反転を保証する壁ではない

過去の上限や下限へ近づいている場合、現在の価格関係が普段より離れていることは分かります。

しかし、その水準で今回も反転するとは限りません。

過去の上限・下限は、

> 以前はこの付近で乖離拡大が止まった

という比較資料として使います。

過去の範囲を超えた場合は、利益幅が大きくなったと考えるより、片方の企業に新しい材料が出ていないかを先に確認します。

適正乖離率チャートとサヤチャートの違い

適正乖離率チャートとサヤチャートの比較上が適正乖離率チャート、下がサヤチャート

BLSには、適正乖離率チャートとサヤチャートの両方が表示されます。

二つのチャートに優劣があるわけではなく、それぞれ確認する内容が異なります。

チャート 主に確認する内容
適正乖離率チャート BLSの基準値から、現在の価格関係がどれくらい離れているか
サヤチャート 2銘柄のサヤがどのように拡大・縮小しているか

適正乖離率では、現在値と過去の範囲を比較します。

サヤチャートでは、サヤの方向や動き方を確認します。

本記事では適正乖離率の画面に絞り、サヤチャートの形状や決済への使い方には踏み込みません。

計算期間を変えると表示も変わる

適正乖離率は、BLSで設定した計算期間によって基準値や過去の範囲が変わります。

1年間のデータで算出した場合と、3年間のデータで算出した場合では、同じペアでも現在の乖離率が同じになるとは限りません。

直近1年では安定して見えても、3年で見ると価格関係が大きく変化している場合があります。

反対に、長期データに古い相場環境が含まれることで、直近の値動きと基準値が合わなくなることもあります。

計算期間は、長ければ正確、短ければ反応が速いと単純に決められるものではありません。

複数期間を見比べ、現在位置や過去の振れ幅が大きく変わるペアは慎重に扱います。

私が確認するときは、まず直近の期間で現在の動きを見ます。

その後に期間を長くし、過去にも同程度の乖離があったか、片側へ偏った状態が長く続いていないかを確認しています。

期間を変えたときに現在位置の見え方が大きく変わるペアは、一つの数値だけで判断しません。

散布図は別の資料として確認する

散布図は、2銘柄の価格関係を別の角度から確認するために使います。

ただし、散布図の形が整っていることだけで、適正乖離率が安定するとは限りません。

散布図は2銘柄の価格関係、適正乖離率はBLSの基準値からの距離を見るものとして分けて確認します。

過去の範囲を超えた場合の見方

現在の適正乖離率が、設定期間内の過去最高値や最安値を超えることがあります。

この状態を、過去最大の利益機会と判断するのは危険です。

過去の範囲を超えた背景には、一時的な需給だけでなく、2銘柄の関係を変える以下の個別材料が隠れている場合があります。

  • 決算発表や業績予想の修正。
  • 増資、自社株買い、株式分割。
  • M&Aや事業再編。
  • 配当や株主優待の変更。
  • 事故、不祥事、行政処分。
  • 指数への採用や除外。

片方の企業にだけ大きな材料が出ている場合は、それまでの乖離範囲が参考にならないことがあります。

チャートだけで判断せず、適時開示と直近のニュースを確認します。

0%の片側へ偏った状態が続いていないか

適正乖離率を長めの期間で見ると、0%を挟んで上下しているペアと、片側へ偏った状態が続いているペアがあります。

片側への偏りが長く続いている場合は、単に現在の乖離が大きいのではなく、2社の価格関係が変わっている可能性があります。

例えば、同じ業種の企業でも、次のような変化によって値動きが分かれます。

  • 主力事業の変更。
  • 海外売上比率の変化。
  • 原材料価格や為替への感応度の変化。
  • 資本政策や配当方針の変更。
  • 一方の企業だけで進んだ業績改善や悪化。

0%の片側へ偏ったまま推移しているペアは、過去の中心へ戻ることを前提に仕掛けません。

異常に大きな数値が表示された場合

大きな数値が表示された適正乖離率チャート

適正乖離率が数百%、数千%といった大きな数値を示す場合があります。

このような表示が出たときは、数値の大きさをそのまま利益余地と考えません。

まず、次の項目を確認します。

  • 株式分割や株式併合がなかったか。
  • 元の株価データに不自然な動きがないか。
  • 計算期間中に2社の関係が大きく変わっていないか。
  • 片方だけに大きな個別材料が出ていないか。

大きな数値が表示される正確な原因は、元データとBLSの内部計算を確認しなければ特定できない場合があります。

理由を説明できない異常値が出ているペアは、無理に判断せず候補から外します。

yuki
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適正乖離率には、すべてのペアへ共通して使える正常範囲はありません。「20%以上なら狙う」「60%を超えたら異常」といった固定基準では判断しません。 

ローソク足の形は補助情報として見る

適正乖離率チャートは、ローソク足形式で表示されます。

直近の足を見ると、乖離が引き続き拡大しているのか、いったん縮小へ動いたのかを確認できます。

ただし、大陰線、大陽線、はらみ線、窓開けといった個別株のローソク足パターンを、そのまま売買サインとして使うのは避けます。

適正乖離率は、2銘柄の価格データから作られた独自指標です。個別株そのものの需給を表すローソク足とは性質が異なります。

反対方向の足が出ても、その後に乖離縮小が続くとは限りません。足の形だけで判断せず、乖離が発生した原因と個別材料を優先して確認します。

適正乖離率だけでペアを決めない

適正乖離率は、現在のサヤ位置を確認する材料の一つです。

実際に取引候補として残すかどうかは、次の条件も合わせて判断します。

  • 個別材料に問題がないか。
  • 2社の事業内容や収益源が大きく異ならないか。
  • 買いと売りを発注できる流動性があるか。
  • 信用売りが可能か。
  • 貸株料や逆日歩などのコストが大きくないか。

これらの条件に問題がある場合は、適正乖離率が過去の上限や下限へ近づいていても見送ります。

ペアの選び方や信用取引コストの詳細は、それぞれの専用記事へ分けて確認してください。

適正乖離率チャートに関するよくある質問

計算式を公開していなくても、適正乖離率を使えますか?

画面上の現在値、0%からの距離、過去の上限・下限、乖離の推移を比較することで利用できます。

ただし、独自指標であるため、一般的な移動平均乖離率などと同じ計算方法だと考えないようにしてください。

適正乖離率が何%になったらエントリーできますか?

すべてのペアに共通する数値はありません。

同じ乖離率でも、銘柄の組み合わせ、計算期間、過去の振れ幅によって意味が異なります。

過去最大の乖離率へ到達したら反転しやすいですか?

過去最大というだけでは判断できません。

個別材料や事業環境の変化によって、過去の範囲を超えて乖離が続く場合があります。

0%まで戻ることを利益確定の目標にしてよいですか?

0%は目安の一つですが、必ず到達するとは限りません。

利益確定は、事前に決めた損益幅やサヤの動きと合わせて判断します。

まとめ|適正乖離率は現在の位置を比較する独自指標

適正乖離率チャートは、2銘柄の過去データをBLS独自の方法で処理し、現在の価格関係が計算上の基準値からどれくらい離れているかを表示します。

計算式と内部ロジックは、BLS独自の技術情報として非公開です。

画面上では、現在値、過去の範囲、乖離の広がり方、計算期間による違いを確認できます。

実際に使うときは、現在の乖離率だけでなく、個別材料、期間による差、片側への偏り、異常値の有無も確認します。

数値が大きいことを売買理由にせず、その乖離がなぜ発生したのかを調べることが重要です。

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過去の最大乖離(%)近辺でヨコヨコの動きになった時は、マメに監視するのがおすすめですよ!

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YUKI 株取引歴15年以上、株サヤ取り(株アービトラージ)は10年以上実践。 相関性・検証データを重視し、感覚論に依存しない投資判断の考え方を発信しています。 著者プロフィールを見る検証方法・検証ポリシーについて