発行済株式数

発行済株式数の概要

発行済株式数とは、会社がすでに発行している株式の総数を指します。この数値は企業の規模や価値を測る上で重要な指標の一つです。

発行済株式数の特徴

  • 会社が定款で定めた授権株式のうち、実際に発行されている株式の数
  • 通常、上場企業の場合は上場株式数と一致する
  • 会社の登記事項として記載が必要
  • 発行可能株式総数を超えることはない

発行済株式数の重要性

  • 時価総額の算出に使用される(発行済株式数 × 株価
  • 1株当たり利益(EPS)の計算に用いられる
  • 株主の持株比率を決定する基準となる

発行済株式数と関連する概念

発行可能株式総数

発行可能株式総数は、株主総会の決議なしで発行できる株式数の上限を指します。この数値は定款に記載され、以下の特徴があります:

  • 会社が発行できる株式の上限を定める
  • 発行済株式数の4倍を超えて設定することはできない
  • 迅速な資金調達と株主の権利保護のバランスを取る役割がある

授権株式

授権株式とは、会社が発行することのできる株式の総数を指します。会社設立時には、授権株式の4分の1以上を発行済みにする必要があります。

発行済株式数の調べ方

  • 証券会社のWebサイト:個別銘柄の情報欄に記載されていることが多い
  • 四季報:雑誌版やオンライン版で確認可能
  • 企業の決算短信:直近の発行済株式数が記載されている

発行済株式数の活用

発行済株式数は、以下のような企業分析や投資判断に活用されます:

  • 時価総額の算出:企業規模や市場価値の把握
  • 1株当たり指標の計算:EPS(1株当たり利益)やBPS(1株当たり純資産)など
  • 株式分割や株式併合の影響分析
  • 株主構成の変化の把握

発行済株式数は、企業の資本政策や株主価値に直結する重要な指標です。投資家や経営者は、この数値の変動や関連する指標を注視することで、より深い企業分析や投資判断を行うことができます。