TMA(三角移動平均線)について
定義と特徴
・TMA(Triangular Moving Average)は、移動平均線の一種で、通常の移動平均線をより滑らかにしたものです。
・期間の中央値に最大の加重をかけて移動平均を計算する手法を用いています。
・通常の移動平均線と比べて、価格変動に対してより緩やかに反応する特徴があります。
計算方法
TMAの計算方法には主に2つのアプローチがあります:
1. 単純移動平均線(SMA)を2回適用する方法:
・SMA計算期間 = (TMAの期間 + 1) ÷ 2
・この計算式で求めた期間のSMAを2回適用します。
2. 期間の中央値に最大加重をかける方法:
・例えば期間5の場合、各価格に1・2・3・2・1の重みをつけます。
・平均値計算の分母は、1+2+3+2+1=9となります。
使用方法と利点
・TMAは通常の移動平均線よりもノイズを軽減し、より滑らかなトレンドを表示します。
・価格変動に対して緩やかに反応するため、中長期のトレンド分析に適しています。
・他の移動平均線と組み合わせて、クロスオーバー戦略などに利用できます。
注意点
・TMAは通常の移動平均線よりも遅行性が高いため、短期の売買シグナルには適さない場合があります。
・相場の急激な変化に対しては反応が遅れる可能性があるため、他の指標と併用することが推奨されます。
インジケーターとしての活用
・MT4やMT5などの取引プラットフォームでは、TMAを表示するカスタムインジケーターが利用可能です。
・これらのインジケーターでは、TMA期間や適用価格などのパラメーターを調整できます。
・TMAバンドなど、TMAを基にした派生インジケーターも開発されています。