代用有価証券の概要
代用有価証券とは、信用取引の際に一定の条件下で現金の代わりに使用できる有価証券のことを指します。
株式や債券など、価格変動リスクがあるため、あらかじめ決められた掛け目を時価に掛け合わせた評価額が、委託保証金の金額を満たす必要があります。掛け目は金融商品取引所や証券会社の判断によって変更されることがあります。
二階建て取引
代用有価証券と信用取引で購入する有価証券の銘柄が同じ場合を「二階建て取引」と呼びます。この場合、信用買いの評価益・評価損と委託保証金の増減が同じ方向に動くため、株価下落局面でのリスクが高まります。
対象となる代用有価証券
代用有価証券として扱われる銘柄は、上場銘柄(国内株式)および投資信託です。ただし、証券取引所等の取引規制や当社独自の判断により、代用掛目が変更される場合があります。
新規公開株式の取扱い
新規公開株式等のブックビルディングに参加し、当選または補欠当選された場合には、インターネット上の「現物買付余力」および「出金可能額」から購入代金分が差し引かれ、信用建余力及び委託保証金率が変動します。
代用有価証券とならない銘柄
一部の有価証券は証券会社により代用有価証券として扱われません。
例えば、非取扱市場銘柄、NISA預りの有価証券、貸株サービスにて貸出中の有価証券、MMF・中期国債F、外貨建MMF・外国株式、利付国債、個人向け国債、割引金融債、転換社債型新株予約権付社債、一般債、仕組債、外債などの債券、eワラントなどが含まれます。
評価単価の決定
代用有価証券の銘柄が重複上場している場合、優先市場における値を評価単価として用いられます。
その他の取扱いについて
ETF・REIT・ETN・上場投資信託・投資証券・優先出資証券は、株式と同様に代用有価証券として取り扱われますが、外国市場に重複上場している等の影響により基準値段が変動する銘柄は代用有価証券とはなりません。また、当社判断等により適格除外とされた上場銘柄(国内株式)および投資信託も、代用有価証券としては扱われません。
まとめ
代用有価証券は、信用取引の際に現金の代わりに用いられる有価証券であり、株式や債券などが該当します。
ただし、一部の有価証券は代用有価証券として扱われず、また新規公開株式や重複上場銘柄など、特定の条件下で評価や取扱いが変わる場合があります。代用有価証券を利用する際には、評価額や掛け目の変動、リスク管理などを十分に理解し、注意深く取引を行うことが重要です。