GMOクリック証券の財務分析ツールとは
BLSシステムを使うと、簡単にサヤ取りの適正ペアが見つかりますが、さらにサヤ取りの精度を求めるならば、どうしても企業の財務分析が必要になってきます。
企業の経営状況を読み解くには決算報告書や財務諸表を読み解く知識や時間が必要になりますが、BLSシステムでサヤ取りをやられている投資家さんの多くは働いていたり子育てで忙しい方が多く、なかなか勉強やパソコンの前に座ってゆっくり分析できる時間が取れない方が多いのも事実です。
そんな投資家さん達にとって非常におすすめできるツールが、今回ご紹介するGMO証券の財務分析ツールです。
GMOクリック証券の口座を開かないといけないというハードルはありますが、サヤ取りに必要な情報をすべてまとめてくれてあって、知る人ぞ知るもので非常におすすめなのです。
私も回し者ではありませんが、イチオシしております。
GMOクリックのような財務分析できれば、最強になると思います。— インヴェスドクター (@Invesdoctor) December 4, 2019
今までCFD口座しか使ってなかったので全然知らなかったのですが、GMOクリック証券の財務分析ツールめっちゃいいですね… pic.twitter.com/jAjWS4gwpo
— ほえタコ (@HoeTako) February 18, 2021
GMOクリック証券の株価分析ツール
GMOクリック証券の財務分析ツールは、明らかに割高な銘柄や、1株あたりの株主価値(適正株価)などを、難しい計算無しで一発で教えてくれます。
GMOクリック証券のサイトから次の手順で見てみますと・・・
①、②、③の手順で財務分析ページを開きます
理論株価から現在の株価が適正かどうかがわかります
こちらはGMOクリック証券の株価分析ですが、企業の財務諸表から事業価値、財産価値、有利子負債の3つを自動で計算してまとめ、さらにそこから理論価格を割り出してくれます。
GMOの財務諸表分析ツール
さきほどは株価分析を選びましたが、ここでは財務諸表を選びます
すると企業の財務諸表の内訳が表示されます。
売上と利益の推移も過去10年分まで表示してくれて、さらに・・・
それぞれの内容について細かく解説もしてくれるのです!
いや、これは素晴らしいです!
「財務諸表を表示してくれるのはいいけど見方がわからない・・」なんて方も多いと思うのですが、しっかり解説してくれるので難しい勉強いらず。
ツールが勝手に分析してくれて、こちらは読むだけでサヤ取りのリスクがどのくらいあるのかを把握することができるのです。
これは普段忙しくて個別企業の分析ができない人には神ツールと言って良いでしょう。
財務分析のおかげで損切りを防げる例
こちらは5949ユニプレス買いの、7259アイシンの売りの同業種ペアです。
散布図はぼちぼち、ヒストグラムは綺麗な正規分布、適正乖離率チャートもそろそろエントリーしたい位置にいたのですが・・・
しかしその後、限界と見ていたサヤは急激に拡大を始め、結局損切りとなってしまいました。
サヤ取りは平時でのトレードほど安定するので、コロナ禍の金融緩和でお金じゃぶじゃぶの環境ですと、こういう事態に遭遇することがあります。
しかし、こういう損切りを減らす方法はないものなのでしょうか?
損切り後の分析① 7259アイシン(売り)
損切り後に、いったい何が悪かったのかと、GMOクリック証券でアイシン(売り)の株主価値を見てみると、価格は一応適正株価(フェアバリュー)だったようです。
もしここが「割安」だったら売りエントリーを躊躇していますが、フェアバリューなら売りも買いもどちらも入って良かったはずです。
そして業績の推移を見ると、直近では利益が減少しておりますので、売りの判断としては正しかったですね。
なのになぜサヤが拡大して損切りになってしまったのかは、どうやら買い側のユニプレスに原因があるようです・・
損切り後の分析② 5949ユニプレス(買い)
こちらはBLSシステムでは買いのエントリー指示がでていたユニプレス。
現在株価は1032円ですが、なんとGMOクリック証券が算出した理論株価はマイナス63円になっています!
つまり本来ならばマイナス価値の株価に1032円の値段がついていたというわけです。これは超割高で、買いでエントリーしていくのは適正ではありません。
通期の業績もチェック
念の為、損益計算書からユニプレス(買い)の業績の推移も見てみますと、なんと先程のアイシンよりも更に利益の落ち込みが酷く大幅な赤字です。これは大きな売り材料です。
誤解の無いように付け加えておきますと、ユニプレスは多額の先行投資もおこなっていますので多少の利益の落ち込みは仕方がないのですが、この赤字幅は投資家には嫌気されます。
このようにGMOクリック証券の財務判定ツールを使うと、データー上サヤ取りには適しているペアでも、財務の視点から見るとエントリーにふさわしくないということがわかるので、損切りを防ぐことができるのです。
BLSシステムでサヤ取りペア算出+GMOクリック証券で個別銘柄分析の組み合わせは、サヤ取りの精度を飛躍的に高めることが出来るので非常におすすめです。