金利とは?

金利は、お金を借りるときに払う「利息」の率のことです。例えば、1年間100万円借りて金利が3%なら、3万円の利息を払います。
主に資金調達コストと考えられ、中央銀行の政策金利を基準に市場で形成されます。
金利と株価の関係
- 低い金利:
- 企業がお金を借りやすくなる
- 投資家が株を買いやすくなる
- 結果:株価が上がりやすい
- 高い金利:
- 企業の借入コストが上がる
- 投資家が株より安全な預金を選ぶかも
- 結果:株価が下がりやすい
トレーダーにとっての金利
金利が上がりそうなら銀行は貸し出しで得る利息が増えます。これにより、銀行の収益が増加し株価が上がる傾向がありますので銀行の株に買いがあつまります。
金利が下がると、企業や個人が安くお金を借りやすくなります。不動産会社は低金利で資金を調達しやすくなり、開発や購入が活発化します。
これが不動産市場の活性化につながり、不動産関連企業の株価が上がる傾向があります
このように、金利の動きを理解すると、株式市場の動きがわかりやすくなります。これは株式トレーダーにとって必須の知識となります。
金利の上げ下げで生活はどう変わる?

金利の上げ下げで私たちの実生活はどのように変わるのでしょうか?
- 住宅ローン
金利が上がると、住宅ローンの返済負担が増加します。例えば、3,000万円の変動金利型住宅ローンで金利が1%上昇すると、月々の返済額が約1万5,000円増加する可能性があります。これにより、住宅購入を控える人が増える可能性があります。 - 預金金利
金利上昇により、普通預金の金利も上がります。例えば、メガバンクの普通預金金利が0.001%から0.02%に上昇した事例があります。これにより、預金の魅力が増し、貯蓄が促進される可能性があります。 - 投資商品
金利上昇により、個人向け国債などの金利商品の利回りが上がります。例えば、個人向け国債の利率が0.05%から0.5%を超える水準に上昇した事例があります。これにより、安全性の高い投資商品の魅力が増します。 - 消費行動
金利が上がると、お金を消費するよりも金融機関に預けたり資産運用したりするほうが得になるため、消費が抑制される傾向があります。これにより、経済全体の需要が減少し、景気が冷え込む可能性があります。 - 企業活動
金利上昇により、企業の資金調達コストが増加します。これにより、新規借入や設備投資を控える傾向が生まれ、事業拡大や新規市場参入が困難になる可能性があります。 - 為替レート
日本と他国(特に米国)の金利差が為替レートに影響を与えます。例えば、日本の金利が低く、米国の金利が高い場合、円安ドル高の傾向が強まります。これにより、輸入品の価格上昇や海外旅行コストの増加などが起こる可能性があります。
金利の変動は経済全体に広範な影響を与えるため、個人の生活設計や金融機関の選択、投資判断などにおいて、金利動向を注視することが重要です。
インフレとデフレで金利はどう変わる?

インフレ時の金利
- 例えば、インフレ率が3%に上昇した場合、変動金利型住宅ローンの金利が1%から3%に上がる可能性があります。3,000万円の住宅ローンを35年返済で計算すると、金利1%の場合の月々の返済額約77,000円が、金利3%では約107,000円となり、約30,000円の増加となります。ただし、実際の影響はローン期間や返済方法によって異なります。
- 預金金利の上昇:インフレ対策として、銀行が預金金利を引き上げることがあります。例えば、普通預金の金利が0.001%から0.1%に上昇したり、定期預金の金利が0.02%から1%に上昇したりする可能性があります。
- 国債利回りの上昇:
インフレ期待により、10年物国債の利回りが0.1%から2%に上昇するケースが考えられます。これにより、債券投資の魅力が高まる一方、既存の低金利債券の価格は下落します。
デフレ時の金利
- 住宅ローン金利の低下:
デフレ期には、変動金利型住宅ローンの金利が2%から0.5%に低下する可能性があります。3,000万円の住宅ローンを35年返済で計算すると、金利2%の場合の月々の返済額約98,000円が、金利0.5%では約76,000円となり、約22,000円の減少となります。ただし、実際の影響はローン期間や返済方法によって異なります。 - 預金金利のゼロ近辺への低下:
日本のデフレ期には、多くの銀行で普通預金金利が0.001%まで低下しました。定期預金でも0.01%程度の超低金利が一般的になりました。 - マイナス金利の導入:
日本では2016年にマイナス金利政策が導入され、金融機関が日本銀行に預ける準備預金の一部に-0.1%の金利が適用されました。これにより、一部の金融商品でマイナス金利が発生する事態となりました。 - 国債のマイナス利回り:
デフレ期には、日本の10年国債利回りがマイナスになる事態も発生しました。例えば、2016年には-0.1%を下回る水準まで低下しました。
これらの例から、インフレ時には金利が上昇し、借入コストが増加する一方で貯蓄の魅力が高まり、デフレ時には金利が低下し、借入コストは減少するものの貯蓄の魅力が低下することがわかります。
経済状況に応じて、個人や企業の金融行動が大きく影響を受けることがお分かりいただけると思います。
金利が株式市場に与えるリスク
金利の変動により金融資産の価値が変化するリスクが存在します。具体的な例を挙げてみますと・・
- 債券投資のリスク:
金利が上昇すると、既発の債券の価格は下落します。例えば、1,000億円の日本国債を運用している場合、金利が1%上昇すると、平均的な年限が5年であれば約50億円の損失が発生する可能性があります。 - 住宅ローンのリスク:
変動金利の住宅ローンを組んでいる場合、金利上昇によって返済額が増加するリスクがあります。これは借り手にとって金利リスクとなります。 - 銀行の収益への影響:
銀行は預金と貸出の金利差で利益を得ていますが、金利変動によってこの差が縮小すると収益が圧迫されます。2008年の金融危機時には、短期金利の急上昇により、多くの銀行が収益悪化に直面しました。 - 金融機関の資産価値変動:
金融機関が保有する債券や証券化商品の価値は金利変動の影響を受けます。2008年の金融危機では、証券化商品の価格下落が金融機関の経営を圧迫しました。 - 為替への影響:
金利変動は為替レートにも影響を与えます。例えば、2008年には日米の金利差縮小により円高が進行しました。
金利リスク管理のために、金融機関は金利の変動に対する資産価値の感応度(デュレーション)を計測したり、様々な金利シナリオでシミュレーションを行ったりします。
投資家も、金利変動に対する自身のポートフォリオの感応度を理解し、適切なリスク管理を行うことが重要です。
金利が高いと儲かる業種は?

金利が高くなると、以下のような業種や企業が利益を得やすくなります:
- 銀行・金融機関:
銀行は預金と貸出の金利差(利ざや)で利益を得ます。金利が上昇すると、この利ざやが拡大し、収益が増加する傾向があります。例えば、預金金利が0.1%から0.3%に上がる一方で、貸出金利が1%から2%に上がれば、利ざやが0.9%から1.7%に拡大します。 - 保険会社:
生命保険会社は、保険料を運用して利益を得ています。金利上昇により、債券投資などの運用利回りが上がり、収益性が向上します。 - 証券会社:
金利上昇時には、債券の売買や金利関連商品の取引が活発化し、手数料収入が増加する傾向があります。 - 不動産投資信託(REIT):
REITは借入金で不動産を購入し、賃料収入を得ています。金利上昇により借入コストは増加しますが、同時にインフレによる賃料上昇も期待できるため、適切な管理下では収益性が向上する可能性があります。 - 貸金業者:
消費者金融やクレジットカード会社は、金利上昇時に貸出金利を引き上げることで、利益率を向上させることができます。 - 資産運用会社:
金利上昇により、債券ファンドや短期金融商品ファンドの運用成績が向上し、運用資産の増加や手数料収入の増加につながる可能性があります。
これらの業種や企業が儲かる仕組みは、主に以下の要因によります:
- 利ざやの拡大: 調達金利と運用金利の差が広がることで、利益が増加します。
- 運用利回りの向上: 金利上昇により、債券投資などの利回りが上がり、収益性が向上します。
- 取引量の増加: 金利変動に伴い、金融商品の取引が活発化し、手数料収入が増加します。
- 資産価値の上昇: インフレに伴う資産価値の上昇により、保有資産の価値が増加します。
ただし、金利上昇は経済全体に様々な影響を与えるため、これらの業種や企業でも、リスク管理や適切な戦略の実行が重要となります。
また、急激な金利上昇は逆に経済活動を冷え込ませる可能性もあるため、バランスの取れた金利政策が求められます。