増担保規制(ましたんぽきせい)とは?
増担保規制とは、信用取引の残高が大きくなった場合に相場の加熱を抑えるため、日本取引所グループ(JPX)などが発動する規制です。
通常の信用取引では30%程度の委託証拠金が必要ですが、増担保規制かかかると過熱の度合いによって第1段階で50%、第二段階で70%に必要委託証拠金が引き上げられます。
つまり100万円分の株を、通常でしたら30万円程度で購入できるところ、増担保規制70%がかかると70万円の原資が必要ということになります。
どういった銘柄に規制がかかる?
増担保規制がかかる銘柄は信用取引の残高が増えた銘柄、つまり市場の注目を集める銘柄ですね。
予想外の決算発表やニュースなどで、チャートが異常な盛り上がりを見せたときに規制がかかりやすくなります。
例えば下記は7859アルメディオの株価ですが、市場予想に反して50%以上の増益発表で株価が跳ね上がりました。
平時のアルメディオですと、信用取引残高は下記の程度です。
しかしこの増益発表時から数日間の信用取引残高をみると・・・
信用の売り買いともに膨れ上がっています。
増担保規制銘柄はトレードするべきか?
増担保銘柄ですが、特にグロースなどの新興市場銘柄でよく規制がおこり、中には規制と解除を繰り返す銘柄も存在します。
そのため、規制解除時の値上がりを狙って買いエントリーし、規制がはいったら売り抜けることを繰り返すという投資方法も存在するくらいです。
では、当サイトで紹介している株サヤ取りで増担保規制が入った場合はどうするのが良いのでしょうか?その場合、もしそれが売り銘柄だった場合はそのままポジションは持っておくのをおすすめしますが、買い銘柄だった場合は規制が入ったらすぐに逃げることをおすすめします。
そもそもサヤ取りの買い銘柄に増担保規制がはいるシチュエーションは年に数えるほどしかありませんが、多くの場合値が跳ね上がって十分な利益が出ていることがほとんどです。
近年はネット取引が主流で、投資家の銘柄乗り換えも早く、増担保規制で投資家が一気に逃げて下落トレンドになることも珍しくありません。
チャンスはいくらでもありますので、欲は出さずにしっかりと利益を確保しておきましょう。