総資産

総資産と純資産の違い

総資産

総資産は、企業が保有するすべての資産の合計を指します。これは決算日時点での数値であり、貸借対照表の左側に記載されます。総資産には以下が含まれます：

• 流動資産：現金、預金、売掛金、在庫など、1年以内に現金化できる資産。
• 固定資産：建物、土地、機械設備など、長期にわたって使用される資産。
• 繰延資産：創立費、開業費、社債発行費など、将来の期間にわたって費用配分される資産。

総資産は、企業の規模や経済的な健全性を評価するための基本的な指標です。

純資産

純資産は、企業が所有する総資産から負債を差し引いた残りの部分を指します。これは企業の実質的な経済的価値を表し、貸借対照表の右側に記載されます。純資産には以下が含まれます：

• 株主資本：株主からの出資金（資本金、資本剰余金）や、企業が上げた利益のうち配当されずに蓄積された利益（利益剰余金）。
• 新株予約権：将来的に株式の交付を受けられる権利。
• 評価・換算差額等：資産の評価差額や為替差損益など。

純資産は、企業の財務状態の健全性を評価するために重要です。

貸借対照表での扱い

• 総資産：企業が保有するすべての資産の合計。貸借対照表の左側に記載される。
• 純資産：総資産から負債を差し引いた残りの部分。貸借対照表の右側に記載される。

例えば、企業が5,000万円の資産を持ち、2,000万円の負債がある場合、総資産は5,000万円、純資産は3,000万円（5,000万円 – 2,000万円）となります。このように、総資産は企業の全体的な資産状況を示し、純資産はその中で返済義務のない部分を示します。これらの指標を用いることで、企業の財務健全性や経済的な強さを評価することができます。