GMTとは?
GMT(Greenwich Mean Time)は世界標準時の基準で、イギリスのグリニッジ標準時に基づいています。
日本のGMT
日本は世界標準時(GMT)よりも9時間進んでいる時間帯です。
つまり、GMT+9で、これは年間を通じて変わりません。日本では夏時間(デイライト・セービング・タイム)は採用されていないため、時差が固定されています。
MT4のGMT
多くのMT4プラットフォームは、サーバー時間としてGMT+2を使用しています。
これはブローカーによって設定されるため、異なるサーバー時間を使用することもありますが、日本で知られているブローカーの9割がGMT+2を採用しているかと思います。
MT4は冬時間がGMT+2、夏時間がGMT+3。
日本の時間とMT4の時間の違い
日本時間はGMT+9であり、MT4のサーバー時間はGMT+2(または夏時間でGMT+3)です。このため、日本時間とMT4サーバー時間の間には大きな時間差があります。
冬時間(MT4がGMT+2のとき):日本とMT4の時間差は7時間です。例:MT4での15:00は、日本時間で22:00です。
夏時間(MT4がGMT+3のとき):日本とMT4の時間差は6時間です。例:MT4での15:00は、日本時間で21:00です。
なぜ多くのブローカーがGMT+2を採用している?
日本人向けに営業しているブローカーが、MT4の時間設定にGMT+2を採用している理由としては、日足チャートの確定をニューヨーク市場のクローズに合わせるためです。
具体的には、冬時間のGMT+2ではMT4の0時が日本時間の午前7時に、夏時間のGMT+3では日本時間の午前6時にあたります。この時間がニューヨーク市場のクローズ時間と一致し、日足チャートが確定するタイミングです。
これにより、トレーダーはニューヨーク市場の動向を反映した正確なデータを元に取引を行いやすくなります。
もしMT4が時間を変更したら?
NYのクローズに合わせて日足を確定することが整合性が取れるとは言っても、MT4時間はやはり多くの人には使いづらく、MT4の設定で自由に時間を決めることができないのも不便です。
しかし、自由に時間の設定ができないのには理由があるのです。
時間を変えると日足が6本になってしまう
MT4はチャート上の時間が『キリの良い0時 = NYのクローズ時間』で日足を確定することはお話しました。
では例えばMT4の時間を2時間早くしてみたらどうなりますでしょうか?
もしそれが週末の場合、MT4時間の22時にひとまずは日足が確定しますが、NYのクローズまでに2時間分時間が余ってしまいます。
するとMT4はその2時間で日足を余分に作成しますが、それが原因で1週間に日足が6本作られることになります。
もちろん日足が週に6本でもチャート分析はできますが、残念ながら世界の標準は週に5本です。
多くの人が見ていない週6本のテクニカルの信憑性が落ちるのは目に見えているでしょう。
また、個別で時間を自由に変更できるようにするとMT4内に蓄積される価格データ(ヒストリカルデータ)の時間にもズレが出てきてしまいます。
それはバックテストなどにも影響し、エラーを誘発してしまいますので、MT4では個人が勝手に時間を変えられないようになっているのです。
間違えやすいMT4の時間表示
こちらは余談ですが、MT4をご利用のトレーダーさんが意外と知らないところです。
FX-EAラボではサインツールがエントリーしないなどのご相談を受ける際に、MT4ターミナルのエキスパートタブの情報をいただくことがあります。
エキスパートタブにはあらゆるエラー情報が記載されるので、原因の特定には必須の情報です。
しかしこのエキスパートタブの時間、ここにはお使いのPCの時刻(日本在住なら日本時間)が表示されるのですが、チャートにはご利用のFX業者のサーバー時間(MT4時間)で表示されます。
この時間のずれをご存知ないと、「チャートに矢印がでているのにエキスパートタブの時間を見てもサインアラートがでていない!」と結構な勘違いが起こります。
ですので、チャートとエキスパートタブを照らし合わせる時は、夏時間でしたら+6を、冬時間でしたら+7をチャートの時刻に足して合わせる必要があるのです。
インジケーターで日本時間を表示する
MT4では個人が勝手に時間設定の調整はできません。
FX業者で日本時間配信している業者に変えれば良いという話もありますが、最近の業者はほぼすべてGMT+2に統一されていて選択肢は限られています。
また、手数料の違いなどもありますし、時間表示の為だけに変更するのは現実的ではありません。
しかしMT4の場合、日本時間に自動で変換してくれる無料インジケーターが存在します。
SYSFAC_Japan Timer(MT4版)
SYSFAC_Japan Timerは無料で配布されている、日本時間変換インジケーターです。
チャート下部に日本時間を常時表示し、カーソルを当てたローソク足の時間も下部にピンポイントで表示します。
また、仲値とロンドンフィックスには垂直線を自動で引きつつ、ローソク足の確定までのカウントダウンもしてくれるオールマイティなインジケーターです。
詳しい利用方法はシストレファクトリーの記事にあります。
インジケーターのダウンロードは下記のボタンをクリックしてください。