MT4のpointとは?
MT4(MetaTrader 4)における「points(ポイント)」とは、表示されている通貨ペアの価格の最小変動単位を指す内部単位です。
具体的には、1pointはチャート上のレート表示の最小桁の値に相当し、pointsベースで作成されているEAは、基本的にすべての通貨や商品のトレードが可能です。
pointsの具体的な意味と例
例えば、あるFX業者のレート表示が「100.05」の場合、1pointは0.01となります。
一方、レート表示が「100.050」の場合は、1pointは0.001となります。
このように、業者や通貨ペアによって小数点以下の桁数が異なるため、1pointの値も変わります。
一般的には、
クロス円通貨ペアでは1point=0.001
クロス円以外の通貨ペアでは1point=0.00001
となっているブローカーが多いですが、pointsは最小の単位ということを覚えておけばよいです。
MT4のpipsとは?
pipsは通貨ペアにより定義が一定で、たとえばクロス円は1pips=0.01、クロス円以外は1pips=0.0001で固定されています。
直感的にもわかりやすく、業界標準の単位ですが、ブローカーや商品、EAによっては動かないものも存在します。
pipsの具体的な意味と例
多くの主要通貨ペアでは、価格は小数点以下4桁まで表示され、1pipは0.0001の価格変動に相当します。例えば、EUR/USDが1.1200から1.1201に動いた場合、これは1pipの変動です。
クロス円の通貨ペア(例:USD/JPY)では、小数点以下2桁まで表示されるため、1pipは0.01の変動となります。
一般的に親しみやすいpipsですが、pipsを前提に作られたEAやインジケーターは、ゴールドなどのCFD取引で動作しないことがよくあります。
理由としては、CFDは価格表示の小数点以下の桁数が一般的な通貨ペアと異なるため、EA内部でのpoint(ポイント)からpipsへの変換が正しく行えないことにあります。
多くのEAやインジケーターは、pointsを基準にpipsに換算する処理を「通貨ペアの小数点以下の桁数が3桁や5桁」という前提で組んでいますが、ゴールドのように桁数が異なると、pointsの値の扱いがずれてしまい、pips計算が狂います。
その結果、EAは価格変動を正しく認識できず、エントリーや決済などのロジックが正常に動作しなくなります。
対策方法として開発者さんでしたら、pips換算をあきらめてpoints前提でツールを作成するか、ブローカーごとにカスタマイズして作成するか(この場合、他のブローカーでは動きません)ですね。
「point」はメタトレーダーの内部で常に「その銘柄の最小変動幅」=_Pointとして定義されているので、ブローカーが違っても必ず正しい値が取れる のに対し、「pips」は業者や人によって定義が曖昧です。
通貨ペアなら多くは「0.0001=1pip」とされますが、昔の4桁表示ブローカーでは「0.0001」がPoint、5桁表示では「0.00001」がPointになり、pips換算がズレます。
XAUUSD(金)やCFD銘柄になるとさらに複雑で、ブローカーによって「1pip=0.01ドル」と定義する場合もあれば「1pip=0.1ドル」「1pip=0.001ドル」と扱う場合もあり、業者ごとにまったく統一されていません。
そのため「50pipsの損切り」とパラメータを作ったつもりでも、業者によっては「0.5ドル幅」になったり「5ドル幅」になったり、全く違う結果になります。
そのため、pipsを直接使ってストップロスや指値を計算すると、ブローカーの仕様に合わない価格になり、Invalid stops エラーや注文拒否が発生することがあります。
例えば「10pips=0.1ドル」と思っていても、実際のブローカーでは最小変動幅が0.01ドルだった場合、計算がずれて「許容されないストップ距離」になり、EAが正常に動かなくなるのです。
まとめ
項目 | 説明 |
---|---|
points(ポイント) | MT4内部で使われる価格の最小変動単位。表示されるレートの最小桁の値に相当。どの業者でも共通の単位。 |
1pointの値 | 表示は業者・通貨ペアによって異なるが、基本的には最小単位。例:100.05なら0.01、100.050なら0.001。 |
pips(ピップス) | FX業界で使われる価格変動の共通単位。クロス円は0.01、その他は0.0001が多いが、業者や商品によって異なる。 |
pointsとpipsの関係 | pointsはMT4内部単位、pipsは業界標準単位。1pointは約0.1pipsの場合が多いが、業者によって異なるのが実情。 |