2FA(二要素認証)とは?
こちらが2FAで代表的なGoogleのauthentication(認証)
2FA(Two-Factor Authentication)は、ユーザーが「知っているもの(パスワードなど)」と、「持っているもの(スマホやPC)」など、2つの異なる認証要素を組み合わせて本人確認を行う仕組みです。
利用する場合は通常以下の流れになります。
ユーザーがIDとパスワードを入力 → 第二の認証として、SMSや認証アプリ(Google Authenticatorなど)で送られるワンタイムコードや、メールに送られるリンクを入力。
2FAのメリット
セキュリティ向上:パスワード単体より安全性が高い。パスワードが漏洩しても、第二の要素がなければ不正アクセスが困難。
導入が容易:多くのサービスが標準で2FAを提供しており、特別なハードウェアが不要な場合が多い。
コストが低い:SMSやアプリベースの2FAは追加費用がかからないことが多い。
2FAのデメリット
手間が増える:コード入力やデバイス確認の手間が発生し、ログインに時間がかかる。
デバイス依存:スマートフォンやメールアドレスへのアクセスが必要で、紛失や通信環境の問題で利用できない場合がある。
フィッシングリスク:SMSやメールを使った2FAは、フィッシング攻撃でコードを盗まれる可能性がある。
パスキーとは?
パスキーは、FIDO2規格に基づく認証技術で、パスワードの代わりに公開鍵暗号方式を使用します。
非常に強力で使い勝手も良いのでとてもおすすめできる方法です。
FIDO2規格は、FIDOアライアンスが策定したパスワードレス認証のオープン標準です。
WebAuthnとCTAP2の2つの主要コンポーネントで構成され、公開鍵暗号方式を用いて安全かつ簡便な認証を実現します。
WebAuthnはブラウザとサーバー間の通信を標準化し、CTAP2は外部認証デバイス(USBキーやスマートフォン)との連携を可能にします。ユーザーは生体認証(指紋・顔認証)やPINでデバイスをアンロックし、秘密鍵をデバイス内に安全に保管。
フィッシング耐性が高く、パスワード不要で高速ログインが可能。パスキーの基盤として、Apple、Google、Microsoftなどが採用し、普及が進んでいます。
パスキーの仕組み
ユーザーのデバイス(スマートフォンやPC)に秘密鍵が保存され、公開鍵はサービス側に登録。
ログイン時、デバイスが公開鍵暗号を利用して本人確認を行い、PINや生体認証(指紋・顔認証)でデバイスへのアクセスを保護。
クラウド同期(例:iCloud、Googleアカウント)により、複数のデバイス間でパスキーを共有可能。
秘密鍵:あなただけが持つ鍵で、他人に絶対漏らさない。スマホやPCの安全なストレージ(例:セキュアエンクレーブ)に保存され、デバイスがロックされている間はアクセス不可。
公開鍵:誰でも見られる鍵で、サイトやサービスに登録され、認証に利用。
この2つが連携し、パスキーなどの認証でパスワードを不要にします。
パスキーのメリット
高い利便性:パスワードを覚える必要がなく、生体認証や簡単なPINで高速ログイン可能。
強力なセキュリティ:公開鍵暗号はフィッシング耐性が高く、秘密鍵がサーバーに送信されないため漏洩リスクが低い。
デバイス間同期:クラウド同期により、デバイス紛失時でも他のデバイスで認証可能。
パスキーのデメリット
対応サービスの限界:パスキー対応サービスはまだ普及途上で、すべてのプラットフォームで利用できない。
初期設定の複雑さ:パスキーの設定やデバイス登録が、2FAよりやや煩雑に感じる場合がある。
デバイス依存:生体認証やPINがデバイスに依存し、デバイス紛失や故障時にバックアップ手段が必要。
パスワード・2FA・パスキーの比較
パスワードは依然として多くのサービスの基盤ですが、単体ではフィッシングや漏洩リスクが高く、十分な保護が難しいです。フィッシングにかかるとどれだけ長いパスワードでも無意味で、使い回しも非常にリスクが高いです。
2FAは、パスワードに追加の防御層を加える手軽な方法として、すぐに導入可能で広く普及しており、パスワードの脆弱性を補う第一歩として最適です。
パスキーは、パスワードを不要にする次世代の認証方式として、セキュリティと利便性を両立。将来の主流になる可能性が高いですが、現時点では対応サービスの拡大が課題です。
ブラウザにパスを保存しておくのはおすすめできない
Chromeなどのブラウザにパスワードを記憶しておくのは、利便性が高い一方で以下のリスクがあります。
・デバイスが盗まれたり共有された場合、保存されたパスワードが不正アクセスされる可能性。
・ブラウザの脆弱性を突くマルウェアでパスワードが盗まれるリスク。
・同期機能でクラウドに保存される場合、クラウドアカウントが侵害されると全パスワードが危険に。