EA(FX)とインジケーター(バイナリー)の違い
世界は自動化に向かってます
EAとはエキスパートアドバイザーの略でして、MT4という世界で一番有名なチャート分析ソフト上で動くFXの自動売買プログラムです。
たとえば、「RSIが80以上、VIX指数が20以上、ボリンジャーバンドが+2σ以上の条件を満たした時に売り注文を自動でいれる」とプログラミングしてMT4にセットすれば、あとは機械が勝手に売買してくれます。
そして今回の比較対象であるインジケーター(サインツール)ですが、これはバイナリーオプションで利用するプログラムです。
インジケーターには色々な種類があり、ボリンジャーバンドや移動平均線のようなトレード補助の指標、そして矢印を出してエントリーチャンスを教えてくれるサインツールやシグナルツールと呼ばれるものも総じてインジケーターと呼びます。。
FXのEAとバイナリーのインジケーターの決定的な違い
さて、FXのEAとバイナリーオプションで使うインジケーター(サインツール)の決定的な違いなのですが、EAはMT4にセットすれば自動で取引を行ってくれるのに対して、インジケーター(サインツール)はエントリーの矢印を出すだけで、MT4にいれても自動で取引を行ってくれません。
つまりバイナリーオプションのインジケーター(サインツール)には「自動売買機能」はついておりません。
もう少し正確にご説明しますと、「MT4」には最初から自動売買システムが装備されており、EAはMT4の自動売買機能を利用して取引を行いますが、バイナリーのサインツールはMT4の仕様上の制約からMT4の自動売買機能は利用できません。
ちなみにFX-EAラボの開発部門には多くの開発の注文が舞い込みますが、たまに「バイナリーオプションのEAを作ってください」というご質問をいただきますが、バイナリーオプションにはEAという概念はありませんのでご注意下さいませ。
EAやインジケーターで取引を行うメリット
EAやインジケーターで自動売買をおこなうメリットは、裁量(人の感情など)が入らないことだと考えています。
デモや小さな金額の取引では普通に売買できても、ある程度大きな金額になると、「早く利益確定」をしてしまったり、「損切りを遅らせる」などの感情がはいったトレードになってしまいます。
これでは取引で大切な「損小利大」を狙うことが出来ません。
また、もちろん自動売買ですので、仕事や子育てで相場が見れない時なども自動で取引を行ってくれるため、取引回数を多くすることができてとっても楽です。(勝てるとは話が別ですが)
EAやインジケーターのデメリット
EAのデメリットはやはりコストでしょう。
EAやインジケーターは多くの場合有料で販売されています。もちろん無料でインジケータをダウンロードするサイトもありますが、海外がメインなので英語の翻訳とにらめっこして探すことになります。
あとこの手のツールの販売サイトにはインチキEAを高額で売りつける詐欺がとても多いです。
「有名トレーダーが開発!口コミも最高!お値段いまなら10万円!」なんて物でも、実際に稼働させてみるとすぐに勝てなくなったということがザラにあります。
これは一昔前に流行った有名EAを無料で探してきて、自作自演でよい風に仕立てあげるパターンが多いですね。
もしくは一時期の相場に特化させてつくったオーバーフィッティングEAなどもありますね。2019年の春頃の相場はレンジが多く発生したのでレンジに特化したEAが結構いい成績をあげています。これを短期間で一気に宣伝して初心者に売りつけ、相場が変わって勝てなくなってきた頃に販売者がサイトごと消して逃げたりします。
EAとインジケーターの見分け方
左がEA、右がインジケーター
EAとインジケーターですが、実際にファイルとしてみますと拡張子はどちらも.ex4で実は見分けがつきません。
なので海外サイトでEAやインジケーターがごちゃまぜでおいてあるサイトでダウンロードすると、インジケーターかと思ったらEAで、Indicatorsフォルダにいれて色々試しても「あれ?使えない」なんてことになって時間を浪費します。
ではこれを簡単に見分ける方法はないのでしょうか?
.mqlってなあに?

インジケーターやEAを触るようになると.ex4とセットでたまに拡張子が「mq4」というファイルを目にすることがあります。
これは何かと言いますと、.ex4の前の段階のもので、開くと人コードが書いてあるテキストファイルなので、人の手で自由に編集することができます。
インジケーターを作る場合にはこのmq4にプログラムを書き込んでいき、それを「コンパイル」という変換処理を行い.ex4ファイルに変換して利用します。
.ex4にすると中身を見ることはできず、編集もできなくなりますが、.mq4ファイルの場合は中身は自由に見れます。つまりロジックなどが全て公開されているということですね。
基本的に有料ツールでmq4ファイルが配布されることはありえないです。中身が丸わかりなので簡単にコピーされてしまいますからね。
.mq4ファイルで公開されているのは殆どの場合は自由に触って良いオープンソースのインジケーターなどに限られるかと思います。
おまけ MetaTrader4 (MT4)とは?
こちらはMT4の取引画面です
EAとインジケーターの違いを書いてきましたが、もしかするとMT4もよくわかっていない方も読まれているかもしれませんのでMT4についても書いておきますね。
メタトレーダー4(以下MT4)はロシアのMetaQuotes社が開発し、FX業者が提供している取引ツールです。
カスタマイズ性に非常に優れ、世界中の有志が数々のインジケーターや売買ロジックを開発し、有料・無料をとわず公開されています。
現在MT4の後継であるMT5という新しいバージョンも存在しますが、MT4の資産である数々のインジケーターをそのまま利用することが出来ないために、MT5は余り使われていないというのが実情です。
当サイト、FX-EAラボで精査しているロジックもすべてMT4上で動くものであり、MT5では動きませんのでご注意ください。
また、MT4利用にあたっては、MT4を利用できる証券会社のFX口座を開かなければいけません。MT4単体ではもちろん取引できず、MT4を証券会社のご自分の口座につなぐことによって利用できる体制になります。
MT4はインジケーターが豊富
ボリンジャーバンドやMACDなど豊富な無料インジケーター
MT4のメリットは、まず50種類以上もあるインジケーターやオシレーターが標準で装備されています。さらに世界中の開発者が日々新しいインジを開発、公開していますので、その数はほぼ無限と言っても良いくらいです。
また、MT4はMQL4言語と呼ばれるプログラミング言語を使えば、オリジナルのEA(自動売買プログラム)も作ることが出来ます。
MT4の注意点
MT4はインジの追加や、チャートの設定などの利用方法にクセがあります。さすがMade in ロシアですね。
初心者の方の中にはインジケーターの追加ができなくてMT4の利用を断念した人もいるくらいです。ただしMT4は歴史があり、現在は検索すればたくさんの情報がでてきますので、本気で稼ぐための必要スキルと考えて、使いこなせるようになったほうが良いかと思います。
また別の注意点として、MT4はWindowsでは問題なく使用できますが、Macでの利用ができません。(厳密に言いますと海外業者はMac対応のMT4を配布しているところもあります)ですのでMac派には申し訳ないとしか・・・すみません。
あと国内業者は、MT4が使えるところと使えないところが存在しまして、ある程度使える証券会社が絞られてしまいます。

インジケーターとEAの違い まとめ




