なぜMT4の時間表示はずれている?
MT4はグリニッジ標準時(GMT+2)を採用しており、表示される時間は夏時間(3月~11月)は日本時間より6時間遅れ、冬時間(11月~3月)では日本時間より7時間遅れています。
なぜMT4時間がこのようにずれているのかというと、NY市場がクローズするMT4時間の0時(日本時間午前6時)にチャート上で日足を確定させるためにこの時間設定を採用しています。※夏時間の場合
もしMT4が時間を変更したら?
NYのクローズに合わせて日足を確定することが整合性が取れるとは言っても、MT4時間はやはり多くの人には使いづらく、MT4の設定で自由に時間を決めることができないのも不便です。
しかし、自由に時間の設定ができないのには理由があるのです。
時間を変えると日足が6本になってしまう
MT4はチャート上の時間が『キリの良い0時 = NYのクローズ時間』で日足を確定することはお話しました。
では例えばMT4の時間を2時間早くしてみたらどうなりますでしょうか?
もしそれが週末の場合、MT4時間の22時にひとまずは日足が確定しますが、NYのクローズまでに2時間分時間が余ってしまいます。
するとMT4はその2時間で日足を余分に作成しますが、それが原因で1週間に日足が6本作られることになります。
もちろん日足が週に6本でもチャート分析はできますが、残念ながら世界の標準は週に5本です。
多くの人が見ていない週6本のテクニカルの信憑性が落ちるのは目に見えているでしょう。
また、個別で時間を自由に変更できるようにするとMT4内に蓄積される価格データ(ヒストリカルデータ)の時間にもズレが出てきてしまいます。
それはバックテストなどにも影響し、エラーを誘発してしまいますので、MT4では個人が勝手に時間を変えられないようになっているのです。
MT4のチャートの時間とエキスパートタブの時間は違う
こちらは余談ですが、MT4をご利用のトレーダーさんが意外と知らないところです。
FX-EAラボではサインツールがエントリーしないなどのご相談を受ける際に、MT4ターミナルのエキスパートタブの情報をいただくことがあります。
エキスパートタブにはあらゆるエラー情報が記載されるので、原因の特定には必須の情報です。
しかしこのエキスパートタブの時間、ここにはお使いのPCの時刻(日本在住なら日本時間)が表示されるのですが、チャートにはご利用のFX業者のサーバー時間(MT4時間)で表示されます。
この時間のずれをご存知ないと、「チャートに矢印がでているのにエキスパートタブの時間を見てもサインアラートがでていない!」と結構な勘違いが起こります。
ですので、チャートとエキスパートタブを照らし合わせる時は、夏時間でしたら+6を、冬時間でしたら+7をチャートの時刻に足して合わせる必要があるのです。
インジケーターで日本時間を表示する
MT4では個人が勝手に時間設定の調整はできません。
FX業者で日本時間配信している業者に変えれば良いという話もありますが、最近の業者はほぼすべてGMT+2に統一されていて選択肢は限られています。
また、手数料の違いなどもありますし、時間表示の為だけに変更するのは現実的ではありません。
しかしMT4の場合、日本時間に変換するさまざまな無料インジケーターが開発されておりますので、これらを使えば簡単に変更が可能です。
ここでは、アカウント登録などが必要なく手軽に使える2つのインジケーターを紹介します。
SYSFAC_Japan Timer(MT4版)
SYSFAC_Japan TimerはFX-EAラボの姉妹サイトであるシストレファクトリーが無料で配布しているインジケーターです。
チャート下部に日本時間を常時表示し、カーソルを当てたローソク足の時間も下部にピンポイントで表示します。
また、仲値とロンドンフィックスには垂直線を自動で引きつつ、ローソク足の確定までのカウントダウンもしてくれるオールマイティなインジケーターです。
詳しい利用方法はシストレファクトリーの記事にあります。
インジケーターのダウンロードは下記のボタンをクリックしてください。
JPN_Time_SubZero
2023年9月追記
こちらはチャート下部に日本時間を表示してくれる有名インジケーターですが、現在ダウンロードが停止しております。
復活次第またご連絡します。