マーチンゲール法とは?

マーチンゲール法とはカジノの古典的手法で、主にリターン(バイナリーの場合はペイアウト率)が賭け金に対して2倍程度になるゲームで使われるもので、勝負して負けた場合に賭け金を2倍にして次の勝負をすることです。倍プッシュなんて呼ばれ方もします。
資金が無限にあるならば理論上は絶対に負けない手法ですが、現在のカジノなどではテーブルごとに掛け金のリミットが決められていますので限界があります。
それでもマーチンは根強い人気を誇る手法で、勝率が50%に近いゲームであるルーレット(赤黒・ハイロー賭け)、ブラックジャック、バカラなどでは3倍マーチンゲール(負けたら3倍の額を賭ける)なるものも考案されていたりします。
当サイトで紹介しているバイナリー自動売買システム「ハイローオート」でも自動マーチンゲール機能は装備していますし、世の中に出ている半数以上の自動売買システムが同様の機能を備えているかと思います。
マーチン装備のサインツールが主流
マーチンゲールですが、国産のバイナリーオプションのサインツールではロジックの中に始めから組み込まれている事が多いです。特にマーチン2回までなんていう設定が多いですね。
個人的にはマーチン無しで勝負してほしいところですが、勝率を全面に押し出す時にお客さんの食いつきが良いのは「マーチンなし勝率60%!」よりも「マーチン(2回)あり85%!」のほうがウケがいいんですね。
特にバイナリーオプションはシンプルなゲームですから初心者の方の参入が多く、このような数値に食いついてしまいますが、実際に計算してみるとマーチンを2回(通常エントリー+マーチン2回分の計3回エントリー)おこなうのならば、素人が適当にエントリーしても勝率は87.5%程度に収束します。
つまりマーチン(2回)あり85%で宣伝しているロジックは平均以下ということですね。
ハイローオーストラリアでマーチンは口座凍結?
さて、マーチンゲールですが、ハイローオーストラリアで使うと口座が凍結されるという噂が囁かれています。
しかし実際の所、マーチンゲールだけが原因で出金拒否されるという事はありません。
なぜこんな事が言いきれるかといいますと、マーチン手法自体は「負けたら倍がけ」なので裁量であろうが自動売買であろうが、取引履歴を見たら一発でわかるはずなんです。
いろいろなエントリー手法があり、裁量か自動売買なのかの見分けがつきにくいサインツールとは訳が違います。
マーチンは一回でもやったらハイローオーストラリア側はわかるはずなんです。
・・・にもかかわらず口座凍結祭りはおきていません。
この理由としては、やはりマーチン自体はハイローオーストラリアにとっては大した痛手にならないどころか、あわよくば利益の源泉になるからです。
考えてみて下さい。
1000円を賭けて負けたらマーチンで2000円を倍がけ、さらに負けたら次はマーチンで4000円がけです。
これでもしトレーダー側が取り戻したとしても、ハイローオーストラリア側は1000円に対するペイアウト率分の損ですが、もしトレーダーがマーチンが失敗していたらハイローは4000円手に入っていたわけです。
つまりハイローオーストラリア側からするとマーチンをされた所でそこまでのリスクはないのです。
しかし建前上「マーチンは禁止」と公言しておくと何が良いかと言うと、「儲けまくっている口座がマーチンをしていたら、それを理由に凍結ができるからです」
トレーダー側もマーチンは禁止されているのにも関わらずおこなっていた認識はあるはずなので強く出れません。
ハイロー側はマーチンを大目に見つつ、いざという時のための手札として取ってあるんですね。

マーチンゲールを使えばハイローで勝てるのか?
それでは核心の部分に入りたいと思います。ズバリ、「マーチンゲールを使えば勝てるのか?」というお話です。
これについては、マーチンを解説しながら以下でお話していきたいと思います。
マーチンのエントリーの勝率
まずこちらの表はハイローオーストラリアで1000円賭金で、勝率が50%として、マーチンゲールを10回までおこなった場合の表です。(1回目は通常エントリー、2回目からがマーチン)

この表を見ると通常エントリーをいれて3回エントリーするならば、勝率87.5%は出せるっていうことです。
でも利益を見ると、3回目で4000円賭け、ここまでの合計は7000円も賭けているのに、とれるのは1000円利益という切ない結果。
つまりマーチンは勝率をキープしてメンタルには優しいけれども、リスクリワードは悪く、実益としてはあまり意味のない手法ということがわかりますね。
マーチンのリスクリワード
リスクリワードというのは、「利益:損失の割合」です。
詳しくはリスクリワードの記事で説明していますが、そもそもバイナリーオプションはリスクリワードで考えると決して良くはないゲームです。
基本的に投資界隈で言われているのが、利益2:損失1の割合が理想ですが、バイナリーオプションの場合、利益0.9前後:損失1の設定なのです。
つまり単純にハイかローの2択ならば勝率50%ですから、賭け続けてもジリ貧ということですね。
しかしFXや株に比べてバイナリーオプションでの破産者が少ないのは、勝っても負けても判定時刻で強制決済というシステムだからですね。
また、FXなどのロジックの場合は、「エントリータイミングと損切タイミングと利益確定タイミング」の3つロジックが必要ですが、バイナリーオプションの場合は「エントリータイミング」のロジックだけで良いです。
つまり開発者さんが全力でエントリー勝率を上げる事だけに集中できるというメリットは大きいです。
リスクリワードの悪いバイナリーでも勝てる人たちがいるのは、この勝率1本にこだわれる部分が大きいですね。勝率が55%あればペイアウトを勘案してもお金が減ることはありません。
では次に、冷静になってマーチンのエントリーを考えてみましょう。
マーチンのエントリーロジックってなんでしょうか?
世のサインツール開発者さん達は勝率を上げるためにローソク足の解析や、ATRやボリバンやRSIなどを組み合わせてバックテストをひたすら回転させて日夜勝率の向上に努めています。
しかしマーチンのエントリー条件って・・・
「負けたら次の足でエントリー」
だけではないですか?そこに勝率に優位性のあるロジックはありません。
お気づきでしょうか?マーチンエントリーって、スプレッドとかボラはこの際おいておきまして、単純に上か下かの勝率50%なのです。目をつぶって適当にエントリーするのと同じことなんです。
ということは、リスクリワードが1対1よりも低いバイナリーオプションの場合、マーチンをし続けるとお金は減ってしまうんです。
どうりでハイローオーストラリアがわざわざ口座凍結しないわけです。
マーチンゲールはどういう時に使うのが効果的?
さて、ここまでご説明したマーチンゲール手法ですが、FX-EAラボの見解を申し上げますと「なるべくならマーチンゲールは使わないほうが良い」となります。
しかし通常のマーチンの賭け方とは異なりますが、勝率がある程度あるサインツールのエントリーで負けた時に、「次の足」ではなくて「次のエントリーサインが出た時」に倍がけではいるのはかなり優位性があると考えます。
残念ながら自動売買でこのエントリーに対応しているものは確認できていないので裁量トレードにはなってしまいますが、実際にこの方法で利益を出している人はいます。
あとマーチンが有効に働くシチュエーションとしては、やはり「ロジックを販売したい場合」ですね。
特に国内の高額サインツールは「マーチン2回まで」という物が多いです。これはやはりマーチンを利用して勝率を良くしなければ宣伝ができないからです。
FX-EAラボで確認したもので最高は「マーチン5回設定」なんてものがありましたが、その場合は勝率98%あたりに収束します。これはもうバカ売れですね(笑)
まあこの記事を読んでいる大半の人には関係がない話ですが、マーチンの実情としてはこういうものだと理解していただければ幸いです。
ハイローオーストラリアでマーチンゲールは有効なのか? まとめ
