サインツールの矢印の出るタイミング
MT4のサインツールの矢印が出るタイミングには色々と種類があります。
ローソク足が確定する直前の59秒~00秒あたりでサインがバチッとでて確定するものや、最新の価格がエントリー条件を満たした瞬間にサインが出現、価格が変わって条件が変わったら矢印が消える点滅タイプなどです。
上記動画のサインツールは「点滅タイプ」では一般的なものですが、裁量トレードで使う場合には全く問題ありません。
しかしですね、バイナリーオプションの自動売買に利用する時は、この点滅タイプはちょっと注意が必要です。
即エントリーか、次の足エントリーか
バイナリーオプションの自動売買システムでは、サインが出た瞬間にエントリーするのか、それともサインが00秒で確定してからエントリーするかを選ぶ必要があるのですが、特に点滅するサインツールを使った場合に、この設定でエントリー箇所に違いが出ます。
ちなみに代表的な自動売買システムであるAMTですと、下記の「タイミング」という設定項目があります。
AMTではここから下記6種類の購入タイミングを選ぶことができますが、基本的には即エントリーと、サインがでた次の足でエントリー(=矢印が00秒で確定してからエントリー)の2種類と考えて大丈夫です。
・アラート受信:アラート受信をして即エントリー
・アラート時刻:アラート発生時刻を基準に即エントリー
・アラート受信より次の足:アラート受信時刻を基準にして次の足エントリー
・アラート時刻より次の足:アラート時刻を基準にして次の足エントリー
・アラート受信より指定の次足:アラート受信の時刻を基準にして指定の次の足でエントリー
・アラート時刻より指定の次足:アラート時刻を基準にして指定の次足でエントリー
※アラート = サイン点灯
さて、この2種類のエントリー方法ですが、バイナリーオプションでの自動売買を行う場合にどちらが優れているのでしょうか?
開発者の意図に沿うなら次の足でエントリーが基本
サインツールを開発する際ですが、開発者は必ずバックテストを行って勝率の高いロジックを組み込んでいきます。
そしてこのバックテストで使われるヒストリカルデータですが、殆どの場合で「分単位でローソク足が確定済み」のデータを使って行われます。
つまりですね、ローソク足形成中のピコピコ動く秒単位のデータはバックテストには考慮されていないということなので、ローソク足形成中にはいる「即エントリー」の場合、バックテストには存在しない条件で入るということになり、精度は低くなってしまいます。
ですので、バックテストの結果をより正確に反映したい場合は、サインがでた次の足でエントリー(=矢印が00秒で確定してからエントリー)を使えばOKということですね。
機会を逃したくなければ即エントリー
上記の理由から精度に欠ける即エントリーですが、別のデメリットとして、実際のエントリーとチャート上のサインの位置が異なってしまうことがあります。
どういうことかと言いますと、矢印が点いたり消えたりするサインツールを「即エントリー」で使った場合、自動売買システムはMT4のサインが点灯した瞬間にエントリーしてしまいますが、その後価格が変わってエントリー条件を満たさなくなった場合、もちろんMT4チャート上からはサインが消えてしまいます。
しかしその時点で、自動売買システムはすでに即エントリーをすませているので、自動売買システムの履歴ではエントリーしているのに、MT4のチャート上にはサインが無いということが起こります。
即エントリーのこの特性でリペイントと勘違いしてしまったり、勝率計算が正しくできなかったりといったデメリットが存在しますので、自動売買初心者さんには即エントリーはあまりおすすめできません。
ただ、あえて即エントリーのメリットを出すとすれば、「機会損失を逃さない」ということがあります。
点滅するサインツールですが、点灯するということはたとえ一瞬でもエントリー条件を満たしたということになり、多少の優位性は存在します。
ですので、元々高い勝率をもつロジックでしたら、即エントリーはエントリー回数が多くなり、勝率も本来もっている値に収束しますので、機会損失は逃しにくいということになります。